おかげさまでたくさんの方に来ていただいておりまして、中でも中学生・高校生に相当する12~18歳の方に想定以上に来ていただいています。
私(院長)自身は特に児童精神を専門としてきたわけではなく、中学生から100歳を超える方まで幅広く診てまいりました。奈良医大では一定数の中学生~高校生の診察経験がありますが、他に働いていた病院では高齢の方が中心だったこともあり、高齢化が進む日本社会でまさかこれほど若い方をたくさん診ることになると思っていませんでした。不登校も増加傾向ですし、児童精神の先生だけでは対応しきれないのでしょうね。
診察自体は子供と大人で共通する部分があるので成人の経験が活かせる時もありますが、大人と同じような対応ではなかなか上手くいかないことも多く、診察を通して学ばせてもらっています。不登校が主訴であっても、病態は本当に幅広い。受診は本人の人生にとって貴重な機会ですので、上手く対応できる方を増やせるように努めます。
初めまして。近くの高校で勤務している教員です。通勤途中に毎日横を通るので、貴院が開業されたことを知っていました。院長さんがブログで書かれているように、本当に不登校の生徒が増えています。勤務先でも不登校「気味」も含めるとクラスに複数人いるような感じです。毎週1度カウンセラーが来られて面接されていますが、1人1時間で5~6人対応されており、予定が詰まっている感じです。生徒だけでなく保護者が面接に来られているケースもあります。どうしても病院となるとハードルが高く感じるのか、我々も対応に苦慮するところです。欠席が多くても学校に来てくれれば、カウンセリングを受けてもらうこともできますが、全欠となるとこちらではどうすることもできません。明らかにコロナ以降、人間関係が上手くいかなかったり、トラブルに発展するケースも増えています。そんなに神経質にならなくてもとこちらが思っても、本人にとっては被害妄想的に感じていることも多いように感じます。私はもうすぐ定年を迎える歳なのですが、若手の先生方はこれからずっと不登校生徒と向き合っていく必要があります。しかもあまり余裕もなく世知辛い世の中になっているので、ますます心に問題を持つ生徒が増えていくばかりでしょうね。近くにこのような診療所ができて、何となく心強く感じます。多くの学生さんも診療されているようですので、また何か機会がありましたら、連携やアドバイスをいただければ幸いです。
高校の先生をされているのですね。コメントをありがとうございます。昔に比べると不登校が増えた理由として、「不登校が許容されやすくなったこと」「スマホ及びSNSの普及による睡眠リズムの乱れや自己肯定感の低下」は確実にあると思いますし、愛着の問題から親や友人との人間関係で苦労するケースもやはり多いように感じています。
病院に来ていただく一番の利点は、はっきりした診断がつくケースがあることや、うつ・不安に効く薬や睡眠薬を使えることでしょうね。改善している方も多いですが、上手くいっていないケースも少なからずあります。どこまで対応できるケースを増やせるかについては、私個人の努力も必要ですし、診療所全体としても機能を強化できないか模索しているところです。
今後は、精神疾患や診療所を身近に感じていただけるような取り組みも進めていければと考えています。連携は望むところですので、こちらこそアドバイスであったり、ニーズを教えていただければ幸いです。